江別市及び札幌近郊のドラム教室 「kamkam Drums&Cajon School」
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脱力系ドラマーのすゝめ その2

ドラムな音楽な人生~

 

本日は「脱力系ドラマーのすゝめ その2」です。

前回は、「緊張する事で余計な力が入ってしまう」場合の対処法について書きましたが、

それだけでは「真の脱力系ドラマー」にはなれません。

 

前回もお伝えしましたが、ドラムにおける脱力とは、

「必要最低限の筋力だけを使って、それ以外の余計な力は抜く」という事です。

この「力を抜く技術」というのは、いくつかの方法があるのですが、

私がやっていた方法の一つで、今回はバスドラムに焦点を当ててみます。

 

ちなみに私が行った特訓は、踵をつけたまま足首を動かす「ヒールダウン奏法」ではなく、

踵を浮かせて太ももを上げながら足首を動かす「ヒールアップ奏法」です。

 

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強制的な加入がイヤでしょうがなかったあの時

私がまだ20代の頃、当時お世話になっていたお店に、

ハードロック系ギターの大先輩がおりました。

ある日、その大先輩が運営するバンドのドラムの方が抜けて

困っているという話をしており、私に後釜としての話が来たのですが、

全くやりたくなかったので、完全拒否を続けておりました。

しかし数日後、当時の師匠や様々な先輩の圧力を受け、強制加入させられてしまいます。

そこから私の地獄のリハが始まるのでした・・・・。

 

地獄の爆音リハがスタート

さてイヤイヤではありますが、逆らえない私はリハに行きます。

事前に渡されていた曲を1回通し、確認などをしていたのですが、

「バスドラが小さくて聞こえない」と言われ、「すみません・・・」

ギターさんが「じゃあも一回やろう」といったあと、

ギターとベースの音量をおもむろに上げています。

「えっ!?」と思いつつ、再びスタート。

 

そして終わるたびに「バスドラ弱いね」と言われます。

そしてまたギターとベースの音量を上げていました。

見かねた私は「ちょっと音デカくないですか?」と恐る恐る言ったのですが、

「ハードロックは音デカくないとね♪」「まだいつもより小さい方だよ(笑)」

私は絶句しました・・・・。

 

その爆音リハは、止まる事を知らず来る日も来る日も続き、

リハの度に「バスドラが聞こえない」と毎日のように言われ、

相当に悩んでおりました・・・。

 

師匠に相談したところ・・・

「ギターもベースも音がデカすぎんだよ、そっちが下げろ!」と、

いつも心の中で叫んでおりました(笑)が、文系イメージの音楽の世界は実は体育会系。

鬼のような上下関係がしっかりとあり、とても若輩者の意見など

聞き入れてもらえる状況ではございません。逆らえば瞬殺です・・・。

 

さて思い悩んでいた私は、藁をもつかむような思いで当時のお師匠様に相談します。

すると「力いっぱいペダルを踏み続けろ」と、これまた体育会系的なアドバイスを頂き、

「え?」と困惑しましたが、これまた言われるがままにやり始めます。

とにかく来る日も来る日も、力いっぱい踏み続けました。

 

初めは先輩に対する怒りが私を支えていたので、バスドラのヘッドに怒りをぶつけ、

穴あけるかの如く踏み続けておりましたが、それでも「音が小さい」と言われ続けます。

あげく力いっぱい踏むので、足は常に疲労状態でコントロールも上手くできなくなり、

足の付け根も痛くなるしで、それはもう苦しい日々です。

 

やってて良かった●●式な気分

「もうやだな」「リハにも行きたくないし、顔も見たくないな」なんて

すっかり心が折れていた時、師匠に「そろそろ普通に踏んでいいよ」と言われ、

今まで力いっぱい踏んでいたペダルを、やっと自分の踏みやすい感覚で踏んでみました。

すると・・・・「!!?」。

 

なんと足がとても軽くなっていて、しかもちょっと踏んだだけなのに、

デカい音が出せるようになってるじゃありませんか!!

これには当時かなりの驚きと感動でした。

 

取りあえず足に負荷をかける

師匠曰く、力いっぱい踏み続ける練習は、ようするに足に負荷をかける練習であり、

ポイントは力いっぱい踏んだ後も、力いっぱい踏みっぱなしにしておくのが大事らしく、

繰り返している事で、単に足に筋肉がついていくだけでなく、

足に体重を乗せるコツや力の抜き方も自然に身に付くようになるのだとか。

 

結果、踏み込んだ後に自然に力を抜けるようになっており、

足に体重を上手く乗せられるようになっているので、余計な力を入れることなく、

しっかりとした音が出せるようになっておりました。

 

「まぁちょっと、乱暴な練習法だけどね~♪」と言っておりましたが(笑)

 

時に体育会系の修行も必要

バスドラの音を大きくするには、力いっぱいペダルを踏んでも、

ムダな力がバスドラム本来の鳴りを押し殺してしまっているので、

詰まった音となり、当然、大きな音も出るわけがないのです。

 

パンチのある大きな音を出すには足の力の抜き方が重要であり、

それを知るには、師匠直伝の荒業が有効な方法であるという事です。

負荷をかける練習は、スポーツの世界でもよくある事ですね。

 

その後の私はというと、「バスドラが小さい」と言われることはなくなりましたが、

すっかり気力もすり減り根性も続かずして、バンドを去る事となったのですが、

このバンドのおかげで足に余計な力を入れずとも、

容易に大きな音を出せる術を習得しました。

 

ちなみにこの負荷をかける練習ですが、あくまでもバスドラムでの練習に限ります。

スネアやタムなどに対して、スティックを持って力いっぱい行うのはやめた方がいいです。

スティックが折れるからというよりも手が壊れてしまいます。

スティックを使っての「力を抜く技術」は、次の回へ。

 

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