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楽譜の起源について考察してみた

ドラム付録

 

楽譜とは、音楽を書き記し記録するための媒体です。

音楽を記録するには、「音そのものを録音する」という方法もありますが、

録音はあくまでも演奏の記録にしか過ぎません。

 

しかし楽譜は、音楽そのものを記録している媒体なので、

録音に取って代わるものではありません。

 

前回、ポピュラー系音楽の楽譜の簡単な知識と解説という事で、

ごくごく一般的な楽譜についての考察をしました。

本日は楽譜の起源について考察してみたいと思います。

 

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楽譜の誕生は紀元前

楽譜が誕生する以前から音楽というものはありました。

しかし現代のように確立された音階というものも無いため、

人が演奏しているのを「聴いて覚えて真似をして、また人に伝える」

ということを繰り返していました。

 

しかしこれでは記憶があいまいな事もあり、やがて音楽表現のニュアンスを

メモしていく形として楽譜が生まれます。

紀元前2世紀ごろの古代のギリシャでは、音の高低差を文字や記号によって、

表記していたと言われています。

 

五線譜の原型「ネウマ譜」

やがて9世紀頃、ネウマ譜という記譜法が出てきます。「ネウマ」とはギリシャ語で

「合図、身振り」という意味で、当時キリスト教ローマ典礼で用いられる、

「グレゴリオ聖歌」のために作られた楽譜です。

 

最初は左から右に曲線と直線のみで音の長さと高さを表していましたが、

次第に基準となる音程の位置を水平の線1本で標記する様になり、

更にその線が4本・5本と増え、現代の楽譜と同じ形式になっていきました。

 

またこの頃に線譜表には、C音とF音が付けられるようになり、

それが後の「ハ音記号」と「ヘ音記号」となります。

 

1025年頃には、グイード・ダレッツォという音楽教師が、

4本の線の上に四角い音符を書くという、現在の楽譜の表記法の原型を考案しました。

 

定量譜の誕生

定量譜とは個々の音符の長短を厳格に規定したものです。

13世紀の中ごろになると個々の音の持続の長さを、一つ一つの音符の形によって

表示しようという考えから生まれました。

 

最初は黒い音符が多くみられる「黒符定量記譜法」でしたが、合理的な観点から、

1450年頃に中を白くくりぬいた「白符定量記譜法」へと移行していきます。

 

楽譜はなぜ左から右へ進むのか

楽譜はその地域によって、縦に進んでいくものなど様々なものがあります。

しかし西洋発祥の五線譜は、左から右へと読み進めていきます。

これはその昔西洋において、学術の世界ではラテン語-ラテン文字

公用語として用いられてきた為です。

 

五線譜の統一と世界への広まり

五線譜は楽曲の音域や鍵盤楽器に合わせて、4本だったり6本だったりしていたのですが、

最終的にイタリアのオペラ界で、音楽による楽譜の違いを統一しようとする動きが出始めます。

5本という数は判別しやすいことや、さまざまな音楽を表記する上でも最も適した数でもあり、

オペラ先進国のイタリアから、世界に五線譜が広まっていきました。

 

このように現在の一般的な五線譜の楽譜は、西洋音楽から発祥したものですが、

誰がどのようにして考案したのかは分かっていません。

 

楽譜の種類

五線譜が一般的になると、楽譜にも様々な種類が増えていきます。

基本はオーケストラの楽譜から派生したものです。

 

●フルスコア

管弦楽や吹奏楽など合奏用の楽譜で、各パートのすべての音が記載されています。

フルスコアをもう少し簡略化した「ミニスコア」というのもあります。

 

●大譜表(ピアノ譜)

いわゆるピアノ譜です。ト音記号、ヘ音記号の2段からなる楽譜です。

 

●パート譜

主に管弦楽や吹奏楽など合奏用の楽譜で、それぞれのパートを演奏するのに

必要な楽譜だけが抜き出してある楽譜です。

ポピュラー音楽でもギターやベース、ドラムといったパート譜があります。

 

●ボーカルスコア

ボーカルスコアは声楽の含まれるオーケストラのフルスコアから、

オーケストラパートをピアノに直したものです。声楽のためのパート譜として使ったり、

声楽がピアノで練習するときなどに使います。

 

●リード・シート

原曲のメロディとコードが書かれている楽譜です。

ジャズやポピュラー音楽のメロディ譜として使われています。

 

五線譜以外の楽譜

●文字譜

文字譜は音楽の旋律を、文字(漢字、アルファベットなど)や数字、記号などで

表記する記譜法です。五線譜が出来る前の古代ギリシャから始まり、中国の「二胡」、

日本での「琴」や「三味線」「尺八」などは、今でもこの文字譜が使われています。

 
●タブラチュア(タブ譜)

一般にはタブ譜と呼び、いわゆる奏法譜です。

ギターやベースの弦のポジションを記すための楽譜です。

 

●一線譜(一本線)

主に明確な音程を持たない打楽器の記譜に使用します。

ただ必ず一線譜で記譜されるというわけではありません。

 

楽譜はとても画期的で機能的なもの

ざっと楽譜についての起源を考察してきましたが、非常に画期的なモノです。

五線譜は「音高軸」と「時間軸」の二つを併せ持ち、音符や休符以外にも演奏記号、

音部記号、拍子や調号、臨時記号、文字などの標語もあり、とても機能的で優れた媒体です。

 

楽譜があれば、国の違いや言葉の壁、ジャンルの違いがあっても音楽を奏でる事ができます。

もちろんその為には、最低限の楽譜の読み方を勉強する必要はありますが、

世界の共通言語ともいえるので、音楽をやっている人なら損はないですよね。

 

現在は、作曲もDTMが当たり前となってきている時代です。

私もドラム以外の楽器は不得意なので、マウスでも打ち込めるDTMはとても便利です。

でも音符の長さを数字で変更したり、全体を波形で見るよりも、

譜面を見た方が遥かに分かりやすいですね(笑)

 

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