「うつ病」は現代病の一つと言ってもよいほど、
多くの方が苦しんでいる病気ですが
一度かかると再発率もとても高いと言われています。
特に会社員は「うつ病」の再発率が高く、
休職と復職を繰り返す場合が多いです。
サラリーマンには通常、休職制度というのがあり、
「解雇の猶予」「休職中も最長1年半の傷病手当金が給料の3分の2」
「健康保険組合などの保険者から支給される」など、
サラリーマンの生活を守るというメリットがあります。
しかし実際はこの休職制度にはデメリットも多いようです。
最大のデメリットは「うつ病」の履歴がある事です。
うつ病の履歴があると生命保険に加入できない可能性が高い事や、
うつ病で休職歴があると経歴に傷がつき、転職活動に影響が出る可能性もあります。
また企業には「採用の自由」があるため、同意を得れば面接相手の
精神疾患歴を聞くことができ、仮に嘘をついて後で病歴が発覚すると
「病歴詐称」とみなされることもあります。
「転職せずに元の職場に戻るから平気」というわけにもいきません。
責任ある仕事は任せづらいという人事の意向で降格になったり、
ヒマな部署に異動になり給料・待遇が下がる場合もあります。
この休職制度は、今後うつ病患者にとっては、
厳しい制度に変更されていく傾向にあるといいます。
本来、日本の休職制度は「手術をすればいずれ治る」という、
復帰の見込みが高い肉体的疾患の人に向けてつくられた制度であり、
再発率が高い精神疾患の人の度重なる利用は“想定外”なんです。
精神疾患による休職の増加にともない傷病手当金の出費が増え、
労務不能の社員を抱える金銭的余裕のない企業は、
休職制度を含む就業規則全体を厳格化していく傾向にあるようです。
なんとも厳しい話ですが、まったく理解できない話でもありません。
雇う側としては雇う以上しっかりと貢献してもらいたいというのは当然の考えです。
がしかし企業の体質が原因で「うつ病」を増やしてしまうという事もありますよね。
私の以前の福祉の職場にも「うつ病」の方が何人かおり、
施設長も「うつ病」でした。
施設長自身がうつ病で休職したりしていたので、
他の職員がうつ病になると普通ではありえない激甘とも取れる対応をしており、
半年出てきてはまた一年近く休むという事も当たり前のように許していました。
結局、抜けた穴を埋めるために、既存の職員の仕事量が増えたり、
またムダに職員を増やして人件費ばかりがかかってと悪循環となっていました。
さすがにしわ寄せをくらう方としては「病気だから仕方がない」とは
思える状況ではありませんでした。
休暇制度をしっかりとするのも大事ですが、
それ以前に病気にならない職場環境を作る事の方が
重要なのではないかと思うのですがね。
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