クラーベ(clave)というのは、ご存知でしょうか。
クラーベとは、新たなローマ教皇を選出する選挙である
「コンクラーヴェ」の略称ではありません。
クラーベとはクラベス(拍子木)という楽器を使い、
こんなのです↓
アフロキューバン音楽(ラテン音楽)において、
テンポや基本リズムを構成する「ガイド(キー)」として
用いられるリズムパターンです。
日本で例えると、夏の風物詩「盆踊り」の太鼓の基本リズムである
「ドンドンドン・カカカッカ・ドドンガドン」
みたいな感じなのではないかと思います・・・(^^;)
ちなみにクラーベは、スペイン語で「鍵」を意味し、音楽的な意味での「キー」を意味します。
一方コンクラーヴェ(Con clave)も、「鍵がかかった」という意味を持ち、
カトリック教会の歴史の中で、何世紀も秘密を保持するため練り上げられてきたものです。
と、話は逸れましたが・・・
本日は「クラーベ(clave)」について考察してみます。
クラーベの基本ビート
アフロキューバン音楽のクラーベには、「ソン・クラーベ」「ルンバ・クラーベ」
「6/8クラーベ」という3つの代表的なパターンがあります。
更に「ソン・クラーベ」と「ルンバ・クラーベ」には、
最初の小節に3つと2番目の小節に2つの音符がある「3-2クラーベ」、
最初の小節に2つと2番目の小節に3つの音符がある「2-3クラーベ」
というリズムパターンがあります。
ソン・クラーベ
ソン・クラーベはキューバのポピュラー音楽で、最も一般的なクラーベのリズムです。
ルンバ・クラーベ
ルンバ・クラーベは、ルンバを中心とする黒人系舞踏音楽のスタイルに
関連して用いられることが多いです。
ソン・クラーベとの違いは、3-2でいう所の3つ目の音符です。
6/8クラーベ
「6/8 クラーベ」は西アフリカ方面の、3連符系リズム(12/8拍子)を適用したもので、
主に民族音楽スタイルで演奏され、クラベスではなくカウベルでリズムを出しています。
キューバ音楽以外でのクラーベ
キューバン音楽以外では、クラーベというものは無いのですが、
アフロキューバン音楽のクラーベによく似たガイドリズムがあります。
代表的なブラジルのサンバやボサノヴァです。
ボサ・ノバになるとドラムセットを使っての演奏が多いため、
上記のリズムは、スネア(リムショット)を用いて行われます。
アフロキューバン音楽の本来のスタイル
本日はアフロキューバン音楽の基本である、クラーベについて考察しましたが、
アフロキューバン音楽は、クラベスの他にボンゴやコンガ、ティンバレスなど、
様々なパーカッションが合わさって、一緒に演奏するのが本来のスタイルです。
ドラムでアフロキューバン音楽を演奏する場合は、クラーベのリズムパターンも含めた
各パーカッションの要素を取り入れたリズムパターンとなります。
アフロキューバン音楽を演奏する場合の、ドラムの基本パターンがあるので、
次回にでもご紹介したいと思います。
アフロキューバン音楽はルーツも含め非常に奥が深く、
全てを網羅するには現地に行って、何年間も勉強するしかありませんが、
ほんのさわりの部分だけでも知っておくだけで、ドラムの向上に活かす事ができるので、
ぜひ「ラテンドラム」にもチャレンジしてみてください♪
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